その革が、選ばれてきた理由の先に

その革が、選ばれてきた理由の先に

Beyond the reasons it has been chosen

鞄を手に取ったとき、
最初に感じるのは、しっくりくるかどうかです。

見た目や数値ではなく、持ったときに自然と馴染むか、そのまま歩き出せるかどうか。
その感覚が、
使い続けるかどうかを決めていきます。

WKシリーズで使っている革も、
そうした感覚を起点に選んでいます。

そしてその裏側では、食用の副産物として生まれた皮を、余すことなく活かし、
革へと仕上げていくタンナーとともに、工程の見直しや調整を重ねています。
彼らの技術なくして、鞄は成り立ちません。
その意味で、ひとつひとつは、協業の中で生まれています。



革を仕上げるということ

革を仕上げるということは、単に形にすることではありません。
風合い、耐久性、発色、安定性。それぞれのバランスを取りながら、“使われる革”に仕上げていく必要があります。

その中で、環境や作業工程への配慮を加えることは、簡単なことではありません。
条件が増えるほど、仕上がりに影響が出る可能性もあるためです。

エコレザーの認定は、そうした工程において、水質管理や使用薬剤、作業環境など、一定の基準を満たした素材に与えられます。

人と環境にやさしい日本エコレザー

環境負荷や安全の観点から、厳格に検査し認定された革及びその革を使用した革製品には、日本エコレザー認定を証明するラベルをつけることができます。
「日本エコレザー基準(JEL基準)」をクリアし、皮革の製造・輸送・販売・消費・再利用・廃棄までのライフサイクル全体で環境負荷を最小限に抑えることに配慮し、環境面への影響が少ないと認定された革を指します。
▶︎ 日本皮革産業連合会「日本エコレザー認定」


私たちが大切にしているのは、使い心地としての良さ

つまりそれは、条件の中で、仕上がりとのバランスを取りながら成立している革である、という見方もできます。
ただし、厳しい基準を満たしていることと、使い心地としての良さは、必ずしも同じではありません。
私たちが大切にしているのは、実際に手に取ったときの感覚と、使い続けたくなるかどうかです。



服部 BLUFFPOP WKシリーズ

今回、WKシリーズで使用している革のうち、黒と紺の2色が、その基準を満たしました。

4色すべてではありません。
色ごとに仕上がりは異なり、工程もまた変わります。
その中で、まず黒と紺が、ひとつの基準に届きました。

手に取られ続けてきた革が、改良を重ねる中で、その基準にも届きました。
それは、選ばれてきた理由の先に、改良を重ねてきたものです。

留め具を外す。
手に馴染む感覚を受け取る。
時間〈とき〉が動き出す。

WKシリーズの黒と紺には、そうした背景が加わりました。