UGダレス(CROSSROAD UG Dulles)後編

CROSSROAD UG Dulles – The Leather Born for Time CROSSROAD UGだけのための革

〜 “時〈とき〉を運ぶ”という在り方 〜

まず、手に伝わるのは革の重さです。
温度でもなく、やわらかさでもなく、最初に届くのは、その人の姿勢をわずかに変える“重さの気配”。
CROSSROAD UGダレスは、その重さから始まります。

そしてこの革は、鞄の産地・豊岡と同じ兵庫、龍野の地で、
CROSSROAD UGだけのために、生まれ方を与えられた革です。

大量につくられる革ではありません。
人が手にするときに、ほんの少し生まれる姿勢の変化。
歩き出す前の、あの “重さの気配”。
それらをまっすぐ受け止めるために用意された革です。

距離ではなく、“時〈とき〉を運ぶ” というUGの思想に
応えるために、この革は生まれました。
重さには、人の意志を整える力があります。
姿勢を正し、呼吸をひとつ整え、心を前へ向ける力。
UGはその力を、革という素材の中に託しています。

CROSSROAD UGダレスは、旅へ向かうときの鞄であり、日常へ戻るときの器でもあります。
外へ向かう時間〈とき〉と、内へ向かう時間〈とき〉。
その境界をまたぐたび、この革は、人が次の〈時|とき〉へ歩き出す小さなきっかけになります。

私たちは、人生の節目を演出する道具も、暮らしの呼吸を演出する道具も、どちらも同じ線の上でつくっています。
外へ向かう時間〈とき〉と、内へ向かう時間〈とき〉。
そのどちらにも、道具という形で、人の生き方が、いつのまにか重なっていくように。

UGのそばにある技術も、この土地で受け継がれてきたものです。
私たち服部は、豊岡鞄(r)認定企業として、“道具と時間〈とき〉の関係”をこれからも丁寧に育てていきます。